【ばら】


ばらの花を美しく咲かせることができたら、
草取り・病害虫対策・肥料やりなど1年の苦労が報われます。
大苗を植える時の楽しみ・新芽が顔をのぞかせ、赤い新芽が日に日にのびてゆく様子・
小さな蕾がどんどんふくらみ、念入りなお化粧をして、とてもすばらしい花を見せてくれた時
・・・四季を通して、バラは私達に喜びをわけあたえてくれます。
とげや病害虫に悩まされたり・・・とてこずらせてくれますが、
誇り高く咲いたあの美しい花のためならば、私は何でもいたしましょう・・・
という気持ちになるのは不思議です。

ピエールの横顔 ピエール・ドゥ・ロンサール

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今はもう庭にないピエール・ドゥ・ロンサール・・・

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【私とばらの想い出】
 

■1990年の6月に訪れたイギリスのCastle Combe村の
つるばらに憧れてバラを植え始めたものの、
今まで育てたバラは花咲く前に虫の被害にあったり、
潮風で茶色くなったりと、美しく咲かせることができませんでした。
アブラムシ・チュウレンジバチ・うどんこ病などなど・・・
暖かい地方でバラを育てるには、やはり殺虫剤は必需品なのでしょうか?
いえいえ、バラを育てている方のホームページを見てみますと、
たくさんの方が無農薬できれいな花を育てていらっしゃいます。
私もこれから少しずつお手本にさせていただきます・・・。

■小学校の何年生の時か、記憶が定かではありませんが、
季節は5月だったのではないかと思います。
母の友人宅に出かけ、母が友人とおしゃべりに興じている最中も、
私は窓の外に見える真っ赤な薔薇に釘付けになっていたのです。
窓越しに見えるその薔薇は、まさに「バラ」ではなく、「薔薇」。
当時流行っていたハイブリッド・ティー系の剣花で、しかもスタンダード式という仕立て。
母が大切にしていた「バラの作り方」という本から
接ぎ木をして仕立てるその方法に、当時の私はとても驚き
年を重ねるごとにそのバラの記憶が鮮明に思い出されます。


■中学生の時、I市に住む叔母が、花好きの私にと1本の
ピンク色のバラ苗をプレゼントしてくれました。
当時の私にとって、もちろんバラの花を育てるのは
初めての事でしたが、種類もわからないそのバラはとても
育てやすく、初夏にはとても美しいピンク色の
花を咲かせてくれたのを覚えています。
小さな蕾が顔を出した時、優しい花びらがふんわりと
開いた時、その甘い香り、その時の喜びはいまだに忘れられません。
忘れられないのは、その色なのでしょうか
我家のバラは、気がつけば、ピンク色が多くなっていました。。

【秋から冬の薔薇】

アンジェラ

アンジェラ


家にあるバラ達は種類こそ多くはありませんが、ここの環境に
馴染んで、毎年美しく花開いてくれるバラ達ばかりです。
・・・と以前は5月を楽しみにしていたのですが、
H30年12月から、きょんに新芽を食べられ
バラの種類も段々少なくなってきました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2016年(平成28年)5月庭に咲くバラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

H4年植栽・・・・黄モッコウ
H9年・・・・レッドキャスケード・フェアリー
H10年・・・・・ウーメロ
H12年・・・・・アンジェラ(世界バラ展)
H17年・・・・・ピエール・ドゥ・ロンサール
H18年・・・・・スパニッシュ、ビューティー
H20年・・・・・マジカルミラクル
H21年・・・・・バレリーナ・レオナルドダビンチ・ポンポネッラ
サマースノー
H22年・・・・・ホームアンドガーデン・ポールズヒマラヤンムスク
H24年・・・・・ジャスミーナ・新雪・羽衣
H25年・・・・・ニュードーン・フェリシア
H26年・・・・・ナエマ・コーネリア
H27年・・・・・ドリフトローズ(アプリコット・レッド・スウィート)
R1年・・・CLフロレンティーナ

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以上のバラの中で今現在(R3年7月)残っているのは、修景用のドリフトローズのピンク・
スパニッシュビューティー・アンジェラ・黄モッコウバラ・ポンポネッラ・ナエマ・
ホームアンドガーデン・フロレンティーナです。
R1年のCLフロレンティーナを最後に、新しいバラは植えなくなりました。
大好きな
ピエール・ドゥ・ロンサールは見る影もなくなりました。
    

     
  
     

【薔薇にまつわるお気に入りの言葉】

■バラの香りは・・
その甘い魅力できみをとらえ、あふれるばかりの美を
予感させる歌のメロディーのように
そっと愛撫しながらきみを感動させ
比類なく清らかで繊細だ
きみはそれを判断することはできず
感じるのはただ甘い忘却と甘い現存のみだ。
(ヘッセ・「庭仕事の愉しみ」より)

■「薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香るって
本で読んだけれど、絶対にそんなことはないと思うわ。
薔薇が薊(アザミ)とか座禅草(スカンク・キャベツ)とかいう名前
だったら、あんないい香りはしないはずよ・・」
(LMモンゴメリ「赤毛のアン」松本侑子訳)

もともとはバラの名前にちなむ、ラテン語の諺
「初めより薔薇はその名とともにあり、
されど残るはその名のみ」から取られているそうです。
「ロミオとジュリエット」でジュリエットが全く同じ1節を
語っているので、アンはジュリエットのセリフを話した
ようです。(松本侑子、訳者のノートより)

■あの花は、自分が薔薇でよかったと、
きっと喜んでいるわ【赤毛のANNE】

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